本研究で着目したミニ開発と住宅団地との間で

その結果,開発当
初の1970年代に30歳代の若年世帯を中心とした年齢階級から1990年には40
~50歳代の年齢階級へ移行している。これらの住宅地では現在のところ高齢
化の進行が顕著ではないが,いわゆる「団塊の世代」である40~50歳代が近
い将来「高齢者の団塊」としての時期を迎えたとき,一気に高齢化問題が始ま
ると予想される。とくに,戸建て住宅中心の住宅団地住民の定着率は高いため,
より高齢化の程度は著しくなると思われる。このような居住者の等質性にとも
なう問題とともに,さらに深刻と思われるのは,東京都区部内の公営住宅や民
間分譲マンションなどの立地条件と異なり,市街地内部ほど病院や公共サービ
スが整っていない居住環境のもとでの高齢化が抱える数多くの問題である。

災害の備えに地下室はお勧め!←地下室を含めた不動産情報はこちらから。

また,本研究で着目したミニ開発と住宅団地との間での居住者特性の差異に
ついては,世帯主やそれと対応した子供の年齢階級などや世帯人員構成におい
てわずかな差異を確認できたものの,顕著な差異はみられなかった。これは,
金城(1983)や由井(1984,1991b,1995)において明らかにされたように,
居住者の年齢階級が住宅地の供給年代や入居年次による影響を強く受けたため
であり,開発の古い住宅地ほど年齢階級が高い。世帯人員構成についても,ミ
ニ開発と住宅団地との間に大きな差異がなかったが,畳数からみた住宅状況で
は,従来数多くの研究が指摘しているように,ミニ開発の住宅が住宅団地内の
住宅に比べて狭小であることが明らかとなった。しかし,土地区画の大きさの
違いほど居住牢間に大きな差異がないのは,ミニ開発地では,住宅団地内の住
宅のように庭や駐車場にあてる空間を十分確保しないことや,関西地方の大都
市内部でとくに多い3階建て住宅によって居住空間を確保しようとしているた
めであると思われる。

EC043_L

Comments are closed.